【レポート】WE SCHOOL2017初回講座/古田秘馬さんによる『プロジェクトを作るとは』

\楽しい街は、楽しくつくれ!/
7月3日(月) 夜、2017年度のWE SCHOOL初回講座となる
古田秘馬さんを招いた合同講座がメディアテークで行われました。
カリキュラムタイトルは、『プロジェクトを作るとは?』

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・生活の時間をデザインする―丸の内朝大学
http://asadaigaku.jp/
  
・大企業と地域の関係を変える―KIRINのCSV活動への参画
http://www.kirin.co.jp/csv/story/
  
・海外と日本の関係を変えるー天現寺大使館 etc
http://tengenji-embassy.org/
  
秘馬さんはこれまでにさまざまなプロジェクトを立ち上げていますが、
地域におけるプロジェクトの生み出し方と、その際に必要となるスタンス、
また、事業を継続させるマネタイズの部分について重点的にお話いただきました。
  
2014年度のWEプロジェクト発足当時より、コンセプト策定に関わっていただいている秘馬さん。
WEプロジェクトでは毎年、リピートの方がいても初回は秘馬さん!と決まっているのですが(笑)、
今回も初回にふさわしい、企画脳がバチバチ言いそうな内容でした!

参加した34名の受講生は、ときにはスライドの写真を連写しながら、
真剣に秘馬さんの言葉に聞き入っていました。
 
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何も作らないし何も壊さないこと。
地域のありのままを見つめ直し、本質的な課題をとらえること。
誰にとって価値のあるプロジェクトなのかを絞り、最後に幸せにしたい人の顔をイメージすること。
観光地づくりではなく、関係値づくりをすること。
未来の可能性に関わること。
 
浴びるように本質的な言葉が飛び出しましたが、
最後のスライドの問いかけ
”どんな未来の世界を我々は創っていきたいのか”
”みなさんは、どんな未来の仙台を志向するのでしょうか”
は、受講生全員がふとしたときに振り返る問いとなりそうです。

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質疑応答の時間では、最前列に座っていた方々を中心に、
ぶっちゃけトークが飛び交いました。

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●何個か既に実践してみたが、企画を地域で興すとき、
実際にやり切るフェーズで上手くいかなかったり、地域に迷惑をかけるのが怖い・・
生じる責任とどう向き合っていくのか?

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→企画を形にするときは、共犯者を見つけるのが大事。”ささやき戦法”で、アイデアの段階から周囲に言いまくり、仲間を固めていくのは良いと思う。また、良い意味で無責任な仕事しかしない=誰かのオブリゲーションがない、じぶんが好きだからやっている、というスタンスは、敵を生みにくい。 

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●企画を地域で興すとき、
既にその地域で生業を行っている人の想いが強いからこそ生まれる
摩擦にどう対処するか?
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→摩擦はいっぱいある。あるものと思った方が良い。よく地域に必要な視点としてヨソモノワカモノバカモノとは言うが、自らのことをヨソモノと思うのであれば、「完全なるヨソモノ」になりきる姿勢は大事。「あいつはどっち派だ」とか「こいつは俺の仕事を取るんじゃないか」と思われてしまうと軋轢が生まれやすいので、「どちらでもない」オルタナティブな姿勢を貫き、派閥に加わるのではなく、それぞれの立場の意見を中立で見れて、未来を目指せる人になると良い。その際、コンセプトが明確なことはとても大切になる。企画を説明する際、「なぜ私はこの企画をやるのか」澱みなく話せないと、オルタナティブな姿勢を貫けない。

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●秘馬さんが地域の仕事をスタートしたきっかけは?
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→今でこそ地域活性は流行のワードとなっているが、仕掛け始めた当初は主流ではなかった。その当時は音楽家としてコンサートのために全国各地をまわっていたが、その仕事をしながら、もっとこの地域こうだったらいいのになあ、と感じていたことがきっかけ。たまたま訪れた、とある地域のペンションに人が来ないという経営相談から、その地域の特性である”朝が最高に気持ちいい”ことをプロジェクトにしたらどうか、と提案したのが最初(参考:山梨県・八ヶ岳南麓「日本一の朝プロジェクト」)。最初はイベントから始める形でも十分。イベントすら満足に集客出来ないようなら、さらに大きい規模では成功しえない。ただし、例えば同窓会の幹事も、両親を喜ばせる食事会も、突き詰めれば全て“イベント企画”。最初は自分が金銭的や時間的に投資出来る範囲から誰かを幸せにし始めれば良い。もちろん失敗はたくさんしているが、失敗の数が多いほど、大けがはしなくなる。失敗をしているということは、挑戦をしているということ。失敗から入るのではなく、小さな挑戦の連続だと思って、プロジェクトを興していこう。

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●これまでで1番大きい失敗は?
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→ダイエットに成功しないこと(笑) 失敗は何か?と考えたときに、失敗から何を学ぶかが大事。誤解を恐れずに言うと、成功するかどうかは3割バッター。挑戦しているから失敗する。多くの人が、最初に失敗の話をするが、まずはそこを気にしないようにする。

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●良いアイデアはどんなときに生まれるか?

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→ほぼ、移動中です。ほぼ毎日、世界中を旅しているので、インプットの刺激があるときに、だいたいのアイデアは生まれている。通勤の道を毎日変えてみたり、普段しない週末を過ごしてみたり、左手でものを書いてみたりでも良い。不安を感じたときに、インナーマッスルや体幹が鍛えられる。

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●企画が実現に至るまでのスピードがすごく早いが、
日頃から横のつながりは意識して作っていたのか?
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→意識していたわけでなく、基本的に面白いことを考えたときに、「それ面白いね」と言ってくれる人が周囲に多い状態だった。WEプロジェクト事務局の氏家さんと出会ったのもそんなタイミングだったが、良いなと思ったらやってみる、行ってみる、次をやってみる、を続けていたら自然にそういう状態になった。異業種交流会に参加したことはない。ひとつの共通の感覚を持っている同士で出会う方が話が弾むし、主催者になる方が圧倒的に面白いことになる。主催者は大変な分、人とのつながりは多く生まれるし、合いそうな誰かと誰かをつなぎ続ければ、さらに面白いことが生まれる。

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●伊達政宗公450周年の取り組みは秘馬さんから見るとどうなのか?
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→誰にとって伊達政宗公が必要なのか、を明確にしないと、(歴史好きの層を除いて)刺さるものにはならない。『伊達政宗公ってなんだ?』の本質を現代でも求められる感覚に置き変えた方が良い。例えば家康公について、戦国時代一の長寿だったことに着目し、「家康公の健康法」とリンクさせたら、歴史好きでなかったとしても注目せざるを得なくなる。地元でも本質が見抜けていない状態で、外部の人にただただ450周年を押し付けても、共感を生むのは難しい。

議論の場は、ヒートアップしたまま懇親会場へ・・
秘馬さんの素敵なところは、どんな受講生の言葉にも真正面から真摯に応えてくれるところ。
数時間にわたって、さまざまな受講生からの質問攻めにあっていました。

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1日の終わりのQ:
モノがたくさんある豊かな日本で、あなたはどんな未来の仙台を志向しますか?